無意義なつぶやき

渋谷ではたらくエンジニアブログ。

就活において学生は無駄な理想は捨てるべきだ

来年から就活シーズンが後ろ倒しになるわけだけれど、
早い人だともう動き出してたりするのだろうか?

2回就活してたり、学生のキャリアが身近にある仕事に関わっていたりで少しは参考になることが書けるんじゃないかと思う。

1.就職活動は夢を見つける場所ではない

就職というものに幻想を抱きやりたいことを見つけるとか、なりたい自分を探すとか言ってる学生は案外多いと思うが就職活動はそのような場ではない。この辺を勘違いしてる人がいると思う、かくいう自分も以前はそうだった。

でも志望理由とかってそういうことじゃないの?という人もいるだろうから断っておくと理想だけを追いかける場所ではなということだ。

自分や人の就活を見ていて僕はあることに気づいた、
大企業と言われる会社に内定を貰うような学生には特徴がある、それは以下の3つを満たしているということだ。

・相手から求められていること
・自分ができること
・自分がやりたいこと

当たり前のことだけどこの3つをバランスよく満たしている学生は案外少ない。
相手から求められていることとはその職種に必要な能力や素質で、自分ができることとはその能力や素質が自分に備わっているかである。そして最後に自分がやりたいことだが自分の成し遂げたい夢やなりたい理想像であり、熱意と置き換えられる。

そしてこの3つの中では自分がやりたいこと、つまり夢や理想は最も優先順位が低くいらないものだと思う。

2.僕は理想を追いかける学生だった

自分のことも少し書いておく。
当時僕はとにかく就活で理想を追いかけていたタイプで、特に自分がなりたい姿みたいなのをすごい重要視していた。元々根暗なタイプだったがそんな自分を変えることができそうな職種ばかりに応募していた。

1回目はコンサルを受けてたっけ、この職種は自分にとっても相手にとってもわりと適正が高かったのか選考でもいいとこまで進んだりした。理由を考えてみると、上で書いた3つの要素がわりとバランスよく咬み合っていたのだと思う。僕自身の理想もそうだけど僕の個性や理系院生というバックグランドが相手から求められているものとわりと一致していた。ただジョブみたいな自分の志向性が丸見えになるような場所に立たされると、自分が本当にやりたいことが少しずれていたり、自分のできることが相手の要求に達していなかったりで所謂難関と言われるようなところに内定は貰えなかった。そんな感じで1回目の就活が終わるわけだけど理想を持ち続けていたばかりに自分はもっとできるとかもっと向いていることがあるとか考えて2回目の就活に突入する。

2回目は本当に酷かった。1回目にほぼ受け尽くしていたコンサルは初めから選択肢になかった。そして1回目に偶然一致していた相手から求められているものと自分ができることという要素が抜け落ちて、なりたい自分という理想だけで就活をしていた。そんな中選択肢に上がったのが営業だったのだけれど、1次面接敗退ばかりで最終面接には1回もたどり着けなかった。

そんなこんなで上記3つを満たす職種としてベンチャーのエンジニアが出てきたのは半ば必然だった。というより営業が向いていないということはある程度わかってたけど認められなかっただけでベンチャーのほうが適正が高いことは薄々感じていたことだった。ベンチャー企業のエンジニアという職種は特に相手から求められているものと自分ができることが一致していたし、なりたい自分ほどの優先順位ではないが自由にやりたいという自分の理想も実現しやすい環境だと思う。

3.誰しもがどこかで理想を捨てる

自分語りが長くなってしまったけどここからが本題
やっぱり理想を追いかける就活で成功するのはごく一部の人間なのだと思うし、そのごく一部の人間も社会に出てから挫折を味わい理想を捨てていくのだろう。

当たり前のことだが就職活動をする学生を分類すると内定を取れるか、取れないかになる。
そして内定率が70%程度であることを考えると学生の多くが前者になるわけだけど、その過程を考えると多くが後者から前者に遷移しているはずだ。
上のほうでも書いてあるけど結局内定を取るってことは、実際に本気でそう思っているかは置いておいて、面接という形式上の儀式だけでも

求められていること=できること=やりたいこと

になっているということだ。
ただし元々みんながこのタイプだったかというとそうではなくて自己分析をして、それでも失敗をしてということを繰り返して3つをいい塩梅で満たす場所を見つけるのだろう。

大人と言うのは、少しずつ夢を削りながら前に進んでいる

僕の応援する清水エスパルスというチームの監督であったアフシン・ゴトビ氏が解任されたときに高木豊氏が送った言葉だ。本当にその通りだと思う。というかプロ野球選手という僕から見ると理想を実現したはずの彼ですらこのように感じているのだ。やはり一端の学生は普通の会社に普通に就職しようと思うのなら夢や理想は捨てるべきなのだ。ただし僕の解釈ではこれはただ単に夢を小さくしていくということではなく、元々持っていた夢を捨てて新たに別の夢を設定するということだ。就活では自分の理想ではなく自分が最も活躍できる場所を見つけて欲しい、それが本当にやりたかったことでなかったとしてもそこで新しく夢を見つければいいのだ。